シドクリ通信第105号
【ハンセン病と精神疾患】 高校時代、現代国語の授業で北條民雄の「いのちの初夜」を読みました。私はこの小説を全文読んでみたいと思い、神田の大型書店に出向き、文庫本(短編集)を買って読んでみました。当時は不治の病であった“らい病”と診断された著者が、絶望的な気持ちで療養所に入所...
シドクリ通信第104号
【はじめに】 5月8日からCOVID-19の感染症法上の分類が2類相当から5類に変更されます。3年以上続いたコロナ禍もそろそろ終焉を迎えつつありますが、まだまだ油断は禁物です。今後も皆さまが身に着けた感染対策を忘れずに行動してください。院内では待合室に人が集中することを避け...
シドクリ通信第103号
【はじめに】 あけましておめでとうございます。このところ世界のあちこちで重大な事件が起きています。国内においては安倍元総理が凶弾に倒れ、それを契機に旧統一教会問題や東京五輪汚職が浮き彫りになりました。世界的には新型コロナウイルス感染症が4年目に入り、発祥地である中国で感染者...
シドクリ通信第102号
【はじめに】 患者さんから就職についてしばしば質問されます。そこで、私が「統合失調症日記2」に寄稿した文章に若干修正を加えましたので掲載させていただきます。精神疾患全般について当てはまる内容になっています。 【精神障害患者さんの就職】...
シドクリ通信第101号
【新設「療養生活継続支援加算」について】 精神保健福祉士の山田です。4月に診療報酬の改定があり、療養生活継続支援加算が新設されました。これは、「精神疾患患者の地域定着を推進する観点から、精神科外来への通院及び重点的な支援を要する患者に対して、多職種による包括的支援マネジメン...
シドクリ通信第100号
【ネコの話】 公認心理師の深谷です。私は小さい頃から動物が好きで、ムツゴロウ王国をよく見ていたのを覚えています。中でもイヌが好きで、親戚の家にいたイヌに会うのを楽しみにしていました。家ではイヌを飼えなかったので、大人になったら必ず大型犬を飼おうと思っていました。次第に動物に...
シドクリ通信第99号
【芳賀さんと寂聴さんのこと】 医師として駆け出しの頃、インドに興味があった私は、たまたま新聞に紹介されていた芳賀明夫さんと知り合いました。芳賀さんは当時講談社の編集者でしたが、学生時代にインド哲学を学び、インド語が堪能で、西アジアに関する文化講座「ダルマサンガ」を主宰してい...
シドクリ通信第98号
【主治医の第一声】 『メンタルヘルスマガジン・こころの元気+』(コンボ刊)は当院で定期購読している雑誌で、バックナンバーが待合室のラックに刺さっています。その2021年8月号は「担当医のどうですかって何?」という特集でした。冒頭の木村きこりさんの漫画にあるように、診察時の担...
シドクリ通信第97号
【はじめに】 長引くCOVID-19の感染拡大は私たちの生活に多大な影響を及ぼしていますが、それに加えて最近はあちこちでゲリラ豪雨による災害が起きています。 感染症と災害は似たところがあります。10年前の東日本大震災は私たちの常識を遙かに超えた大災害で、1万5千人以上の方が...
シドクリ通信第96号
【はじめに】 コロナ禍が続く中、二度目の桜の季節が過ぎました。流石に人々の我慢も限界と見え、高田馬場の駅前で「路上飲み」する若者たちの姿がしばしばテレビで放映されています。ワクチン供給の遅れにはうんざりさせられますが、私は4月下旬に医療従事者枠で第1回目のワクチン接種を受け...