シドクリ通信第94号
【パンデミックな一年】 院長の紫藤です。今月号はコロナを卒業したかったのですが、やはりまだこの問題に触れざるを得ません。今年はコロナ、大雨、猛暑、台風と感染症や自然災害が多く、落ち着かない1年でした。地球温暖化や環境破壊など、人類のエゴにより私たちの地球のシステムに大きな狂いが生じてきているように思います。まだ今年は終わっていませんが、これから冬に向かってどのような試練が待っているのか、予断を許しません。 私が学生時代に使っていた1974年発行の「新臨床内科学」という教科書には、「各種ウイルス感染症」という項目があって、「コロナウイルスはライノウイルス同様、成人の普通感冒の主病因となっている」と記載されています。いわゆる“かぜ症候群”を引き起こすウイルスの一つという位置づけです。しかし、令和の時代になぜこのウイルスが暴走して世界を震撼させる存在になってしまったのか、人類に対する自然界の復讐という気もします。 新型コロナウイルス感染症の経済面に与える影響は凄まじいものがありますが、医療経済面に与える影響も甚大です。病院の経営状況の悪化は言うに及ばず