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シドクリ通信 第76号

June 25, 2016

【新宿区の地域特性】

 学会のシンポジウムで「地域における多職種協働」について発表する機会があったので、新宿区の地域特性について調べてみました。新宿区で開業して19年になるので、新宿区のことはよく知っているつもりでしたが、調べてみると新たな発見がたくさんありました。

 当院は新宿区の高田馬場駅近くに立地する小規模診療所です。高田馬場駅はJR、西武新宿線、地下鉄東西線の乗換駅ですが、一日の乗降客数は90万人で、これは日本で10位、世界でも10位だそうです。そんなに大きな駅だったのか!まず、この数字にびっくりしました。と同時に、日本の駅が世界の中でそれほどまでに混雑している事実に驚きました。

 当院の患者さんは高田馬場を中心とした新宿区在住・在勤の方々と、東京都内全域、あるいは埼玉、神奈川、千葉などから見える方々と実にさまざまです。新宿区には住宅街もあればオフィス街もあります。近県からの交通も集中しています。当院の状況を一言でいえば、地域と広域の方々が混在している診療所ということになります。

 新宿区には防衛省や都庁など国や都の中枢機関があります。このような場所ですから、東日本大震災の時も新宿区は停電しないと言われていましたが、実際に停電は一度もありませんでした。

 新宿駅の一日の乗降客数360万人は断トツに日本一です。新宿区の人口は33万6千人で、昼夜間人口比率が220。すなわち夜間人口100に対して、昼間人口は220ということになります。外国人割合が11.5%で都内1位ですから、当院にもアジア系を中心に外国人の患者さんがしばしば訪れています。私は新宿区教育委員会から委嘱されている就学相談を毎年やっていますが、そこにも外国人の親子がよく訪れてきます。新宿区が国際都市であることを意識させられる場面です。

 単身所帯割合は63%で、23区で1位。新宿区には大学や盛り場があって単身の若い人が住んでいるイメージがありますが、高齢者の一人暮らしも非常に多いと思います。老いも若きもビルの谷間で一人暮らしをしているのです。

 一方、医療機関に目を向けると、大学病院が3カ所、精神科を標榜する総合病院が3カ所、精神科病院が1カ所、精神科診療所が51カ所と、豊富な医療資源に目が眩みそうです。医療機関は選り取りみどり。皆さん、どうやって選んでいるのでしょうか。

 保健所は1カ所、保健センターは4カ所(東新宿、四谷、牛込、落合)で、自立支援や手帳の申請でお世話になっている方も多いと思います。就労・生活支援施設は、私の知る限り25カ所あり、絶えず増え続けています。

 

 

【東郷先生のこと】

 東郷克治先生は、昭和63年より新宿区内4カ所の保健センターでデイケアの絵画指導をされている先生です。私は開業した年の春から9年間、新宿保健所(途中から西新宿保健センター、現在は移転して東新宿保健センター)のデイケア担当医を務めていましたので、デイケアの場で東郷先生とはしばしばお会いしてきました。私自身もメンバーの方々に混じって、絵手紙や紙粘土工作を楽しませていただいたものです。

 東郷先生は毎年、あちこちの画廊で個展やグループ展を開いていて、私は何度かお伺いしたことがあります。写真のような精密描写の風景画を得意とされ、まじめで温厚な先生のお人柄がよく表れていると感じました。

 今年も個展のご案内をいただきましたので、銀座の画廊を訪ねてみました。そこには初めて見る抽象画作品が並んでいて、私はびっくりしました。東郷先生のお話によると、娘さんの病気の看病のため、長い時間を要する風景画が描けなくなり、短い時間で描ける抽象画に挑戦することにしたそうです。先生は“これからは自由に描きますよ”と目を細めて微笑まれました。

 私は東郷先生の作品の中から一枚、“遊(YU、あそぶ)”という表題の絵画を分けていただき、クリニックの待合室に飾りました。後日、東郷先生が初めてクリニックを訪れ、先生と楽しいひと時を過ごしました。

 現在、クリニックにある絵は、患者さんや医師会の先生からの寄贈品、中学校時代の恩師の絵、中東の大使館勤務の頃に現地で買ったものなどさまざまですが、私にとってはそれぞれの絵画と出会ったエピソードがあって、愛着があるのです。当院に通院している患者さんも、たまたま自宅や会社・学校の近くにクリニックがあったり、誰かに紹介されてきたり、通院可能な時間や曜日に惹かれてきたり、さまざまな偶然が重なって通院することになったのだと思います。万物は目に見えぬ糸で繋がっているのだなあと思います。

 東郷先生の作品は具象画から抽象画に変わりましたが、その自由な画風をとても羨ましいと思いました。医療現場に様々な制約が課せられ、不自由この上ない昨今ですが、私も東郷先生のように自由に仕事ができたら幸せだと思います。

 

 

【お知らせ】

○8月14日(日)から21日(日)まで、夏季休診とさせていただきます

○受付で処方箋を受け取った方は、必ず内容をご確認ください。

○行政機関から以下の指導が出されておりますので、よろしくお願いします。

 ・保険証は毎月提示してください。
 ・保険証に変更があった場合は、すみやかに受付までお知らせください。
 ・自立支援医療をご利用の方は、受診の都度、受給者証を提示してください。
 ・自立支援医療をご利用の方は、保険証が変更になりましたら管轄の窓口への届出が必要です。

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