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シドクリ通信 第70号

October 10, 2014

グダグダ過ごした夏休み

 こんにちは、紫藤クリニックの臨床心理士の深谷です。皆様いかがお過ごしでしょうか。ここのところ、だいぶ涼しくなってきて、すっかり秋らしくなってきましたね。いい加減そろそろ衣替えしなくては・・・どうも面倒なことは先延ばしにしてしまいますね。秋は過ごしやすくてとても好きなのですが、秋になり始めると、「今年も夏が終わってしまったなぁ」とちょっとセンチメンタルな気持ちになります。

 私は今年の夏、昔から馴染みのある臨床心理士の仲間達とキャンプに行ってきました。場所は山梨県の某所。真夏でしたが山の中ということもあり、涼しい場所です。キャンプ場にはコテージにハンモック、バーベキューセットがあり、緑豊かな場所で「キャンプに来た!」という感覚を感じられる場所でした。ハンモックを取り合ったり、食材選びで本気のケンカになったり、皆で食事を作ったりと自然を満喫しました。

 さてさて、私はやや強迫的な傾向があるので適当なままでいられず、ただグダグダと時間を過ごしていると、「何かしなきゃ!」「勉強しないと!」とか考えてしまうところがあります。キャンプ中もそうでしたが、勉強なんてできる雰囲気ではないので、グダグダ過ごす時間に身を任せるしかありません。次第に「グダグダするのも悪くないな」「もっとグダグダしたい」と思うようになって、適当さが少し増えたような気がします。普段と違う環境に身を置くと、思いがけない良いお土産をもらえることもあるんだなぁと思いました。ちなみに、おかげでキャンプから帰ってきてからもしばらくグダグダしており、グダグダし続けてみたらやることが溜まってしまってとんでもないことになりました。良いのやら悪いのやら。

 そして、一度グダグダし続けるとなかなか切り替えることができない私は、グダグダし続けて溜まってしまった自宅仕事をやっとの思いでなんとかこなしました。しかし、調子を取り戻した頃、友人Aがスマホのアプリを使って無料で漫画が読めることを教えてくれたのです。甘い誘惑。これはいかんと思ったものの、一度読み出すと止まらない。止めようと思ってもグダグダが止まらない。再び自宅仕事が溜まっていく。「あぁー!自宅仕事やらなきゃ!」という気持ちと「ベッドに横になりながらもっと漫画読みたい。ベッドとお友達になりたい。」というグダグダしたい気持ちがぶつかり合って葛藤し続けた結果、「もういいや。グダグダでいいや。」という考えに行きついてグダグダ。すると不思議なことに、自然と自宅仕事に取りかかっていました。そのまま身を任せることも時には大事なんだなと体感できた出来事でした。

 

日本認知療法学会に行ってみて

 グダグダと強迫的な考えの間をユラユラしながら、日本認知療法学会に参加。今年の日本認知療法学会は、大阪にて日本摂食障害学会学術集会と合同で開催されました。心理士だけでなく、医師の先生方も多くいらっしゃっていましたね。

 個人的に関心を持ったのはマインドフルネス認知療法です。これから学ぼうと思っている分野なのであまり詳しく書けませんが、継続してトレーニングすると、憂うつな気分や不安感、苛々感などに効果があるようで、集中力も高まるようです。とても興味深く話を聞かせていただきました。自分でできるワークブックも市販で売っているようなので、興味がある方は「マインドフルネス 本」で検索してみると良いと思います。私も買います!

 

多剤減算

 この春の診療報酬改定で、「多剤減算」規定なるものが導入されました。

 多剤?減算?…何のことやらまったく分からないという人も多いと思いますが、向精神薬(精神科で使う薬)を沢山使うと診療報酬を減らしますよという規定です。

 今回、対象となった向精神薬とは抗不安薬、睡眠薬、抗うつ薬、抗精神病薬の4種類です。向精神薬にはこれ以外にも、気分安定薬や精神刺激薬などもあるのですが、ここでは対象とされていません。

 実際の規定ですが、厚労省と関係団体との協議の結果、抗不安薬、睡眠薬は2種類まで、抗うつ薬、抗精神病薬は3種類までとなりました。

 ただし、精神科専門医がネットによる薬物療法の研修(eラーニング)を受ければ、抗うつ薬、抗精神病薬については制限が免除されます。医者にとって自分の武器である処方を制限されるのは、とても不自由なことなので、私も半日かけてこの研修を受け、免除資格を獲得しました。でも、抗不安薬、睡眠薬の3剤以上は、どうあがいても減算されるのです。

 そもそも、向精神薬の行き過ぎた処方については以前から指摘されていました。マスコミも処方薬依存など薬の弊害について取り上げてきました。が、この問題が診療報酬とリンクしたのは初めのことです。

 しかし、考えてみればこれはおかしな話です。沢山の薬を飲んでいる人は、それだけ難しい患者さんなのです。病状が安定しないので、苦労に苦労を重ねて処方の工夫をし、結果的に多剤投与になりますが、それでかろうじて安定を維持しているわけです。薬が多くなれば副作用対策にも気を遣いますしね。加えておかしなことに、ここでは薬の剤数を制限していますが、1剤の用量は制限していません。大量を使っても1剤は1剤です。本当におかしな話です。

 もっとも、沢山の薬を希望してくる患者さんには、「国の方針で薬をあまり出せなくなった」という理由が効を奏する場合もありますが…

 今回の動きであえて良かった点を上げるなら、自分の処方を点検する機会になったことでしょうか。そして、当院の場合、実際に減算の対象となる患者さんはほとんどいないことも分かりました。

 それよりも、国が医療費の節約をこれほどまでして推し進めている現状をあらためて認識する結果になりました。

 

お知らせ

○12月28日(日)から1月4日(日)まで年末年始休診とさせていただきます。

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