シドクリ通信第100号

【ネコの話】

 公認心理師の深谷です。私は小さい頃から動物が好きで、ムツゴロウ王国をよく見ていたのを覚えています。中でもイヌが好きで、親戚の家にいたイヌに会うのを楽しみにしていました。家ではイヌを飼えなかったので、大人になったら必ず大型犬を飼おうと思っていました。次第に動物に触れる機会もなくなり、思いも徐々に小さくなっていったのですが、落ち着いてきたタイミングで大型犬を飼おうと再び思うようになりました。

 大型犬を飼うためには、家のスペースの問題や騒音対策、冷暖房設備、十分な散歩の時間等を確保しなければならないので、去年から色々と準備を進めていました。仕事を調整したり、飼える環境を整えたりする中で、イヌもあまり留守番の時間が長いと可哀想なので、別の動物を飼うことを考えるようになりました。そこでネコを1匹飼うことにしたのです。今まではネコを飼うことを考えたことはなかったのですが、ネコはイヌよりも留守番が得意ですし、今は家をあけないといけない日も多いので、まずネコから飼うことにしました。

 そのような経緯で、去年の12月にネコを1匹迎えました。とても穏やかで人懐っこいネコで、人が好きなので動物病院でも嬉しくて喉を鳴らすような子です。獣医さん曰く、喉を鳴らしてしまうので聴診が上手くできないそうですが、それだけ人見知りをせずに懐っこい性格が魅力だと思います。ネコとはいえ、留守番で1人にさせる時間があるのも可哀想な気がしてきて、イヌではなくもう1匹のネコを今年の1月に迎えました。人見知りはするものの馴れるととても甘えん坊な子です。初めの頃は先住ネコが警戒していたのですが、2週間ゆっくり時間をかけて徐々に対面させていったところ、今では一緒に寝たり、いつもくっついて仲良さそうにしています。2匹ともとても可愛らしく、帰宅すると出迎えてくれ、いつも癒されています。

 動物を飼うことはメンタルヘルスにも良いそうで、日本ではまだ十分に広がっていませんが動物介在療法というものもあります。私はネコを飼い始めて、穏やかな時間を楽しめるようになり、焦るように仕事をすることが減った気がします。帰宅するとまずはネコと一緒に過ごし、気が付いたら随分時間が経っていることが多いです。それに伴って仕事はどんどん溜まっていくのですが、仕事の期限は守れる範囲でゆっくり過ごすようにしています。また、部屋をこまめに掃除するようになったり、早く帰宅するようになりました。動物と触れ合う穏やかな時間は私達の自律神経を落ち着かせてくれます。今は動物に触れ合う施設も多いので、動物が好きな方は触れる機会を作って心身を落ち着かせてみるとよいかもしれません。


【ドライブ・マイ・カー】

 院長の紫藤です。村上春樹原作、濱口竜介監督、西島秀俊主演のドライブ・マイ・カーを見ました。受賞して評判になっているとのことで、新宿の映画館に出向きましたが、満員で入れませんでした。映画館の前で茫然としていたら、テレビ局クルーにインタビューされそうになったので、慌てて逃げて予約可能な日比谷の映画館で見ました。映画の感想ですが、北海道への冬タイヤはどこで調達したのか、何でやたらと喫煙シーンが出てくるのか、韓国の場面はどんな意味があるのかなど、細かいことが気になって内容に入り込めませんでした。

 リベンジを図るべく原作を読み、チェーホフの「ワーニャ伯父さん」も読み、手当たり次第にネット情報を読んでみました。中でも、もっちゃんという女性youtuberの「ドライブ・マイ・カーがよく分からなかったあなたへ」という解説が役に立ちました。彼女はこの映画を3回見たそうですが、私も基礎知識を得て2回目に挑戦しました。

 流石に2回目となると、1回目に見逃していた点が良く理解できました。まず、この映画は劇中劇や韓国手話を含む多言語劇にその特徴があるということです。登場人物はそれぞれトラウマを抱えていますが、主人公・家福悠介が女性ドライバー・渡利みさきに心を開いていく過程を中心に描かれています。それを描くのに3時間という長い上映時間が必要だったのでしょう。デヨンさんの自宅に招かれた際、みさきは飼い犬にすり寄っていきました。飼い犬が幸せな家族の象徴であるとしたら、コロナ禍の韓国で車の中に犬がいたことで、彼女が幸せに暮らしている様子が伺えました。

 濱口監督は閉めきった車の中で家福の妻の音声が流れ続ける情景と、煙草を使った様々なシーンを撮りたかったのでしょう。家福とみさきの距離が縮まり、サンルーフから二本の煙草が空に向かって突き出されるシーンや、雪の北海道でみさきが煙草をお線香のように供えるシーンが心に残りました。夫婦のプライベートな空間であった車をみさきが運転するようになり、車内にいろいろな人が乗り込む過程と家福の心の回復が重なっているように思いました。

 映画の感想は人それぞれと思いますが、この映画を見た人は自分の感想を他人に話したくなるそうです。そんなことを考えながら、私は仕上げの3回目を見ました。


【お知らせ】

・当院は保険医療機関です。初診時と毎月初回の受診時には、必ず保険証をご提示ください。自立支援医療をご利用の方は、受診の都度、受給者証を提示してください。

・処方箋を受け取った方は、調剤薬局に提出する前に、必ず内容をご確認ください。


【終わりに】

 人類がコロナと戦っている間に、ロシアがウクライナに侵攻しました。現地の凄まじい映像には胸を痛め、私はいたたまれずウクライナ大使館に義援金を送りました。GYAO!で映画「ひまわり」を見返し、彼の地に思いを馳せています。ウクライナに平和を!戦火が早く収まりますように!

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